クラブ紹介 vol.1 B.PREMIER・北から順に

レバンガ北海道

2026-27シーズン開幕ロースターを一挙紹介。編集部が戦力の見どころをまとめます。

2026-27シーズン ロースター
#選手名POSメモ
1関野剛平SG/SF残留
2ドワイト・ラモスSG/SF残留
3ゲイリー・クラークPF新加入横浜BCから
6菊地広人PG/SG残留
7マークイーズ・ボールデンC/PF新加入海外(デューク大出身)
8木林優PF残留
12市場脩斗PG/SG残留
15島谷怜PG残留先発PGに定着
16大崎裕太PG/SG新加入千葉から
18内藤耀悠SF残留U22枠
21ジョン・ハーラーC/PF残留前季は負傷離脱
24松崎裕樹SF新加入横浜BCから
30富永啓生SG残留4年契約2年目
40西村優真SG/SF残留U22枠
編集部の戦力分析

北から順にお届けするB.PREMIERクラブ紹介。第1回はレバンガ北海道です。

ホームアリーナは札幌市豊平区の北海きたえーる。2026-27シーズンはB.PREMIER東地区を戦います。

昨季は「東地区で最も点を取り、最も点を取られた」

2025-26シーズンは37勝23敗、勝率.617で東地区5位。宇都宮ブレックスの45勝を筆頭に、千葉ジェッツと群馬クレインサンダーズが42勝、アルバルク東京が41勝。その4クラブに続いたのが北海道でした。

37勝は決して悪い数字ではありません。それでも、チャンピオンシップに進んだ8クラブの中に北海道の名前はありませんでした。

昨季の北海道を語るうえで、象徴的な数字があります。

60試合で5298得点。東地区最多です。1試合平均にすると88.3得点。ところが、失点も5204で東地区最多でした。平均86.7失点。得失点差は+94にとどまっています。

点は取れる。それもかなり取れる。ただ、相手にも取られる。

速い展開から得点を重ねる北海道のバスケットは見ていて面白く、実際に攻撃力はリーグでも上位にありました。一方で、もう一段上へ行くためには守備で失点を減らしたい。数字を見るだけでも、昨季の課題はかなりはっきりしています。

ホームでは20勝10敗、アウェーでも17勝13敗。大きく崩れたわけではありません。ただし東地区4位のA東京は41勝。千葉Jと群馬は42勝でした。上位陣と同じ勝ち星まで持っていくなら、あと4〜5勝。その数試合をどう拾うかが、今季の北海道にとってひとつのテーマになります。

昨季の東地区は、上位4クラブの壁がかなり厚いシーズンでした。その後を37勝の北海道、35勝の仙台89ERSが追い、7位の横浜ビー・コルセアーズは26勝。北海道は「中位」というより、上位グループに食らいつきながら最後の一歩が届かなかった、と見る方が実態に近いでしょう。

補強の軸は、フロントコートの再編

今季のロスターは14人。そのうち新加入は4人です。

大きく顔ぶれを変えるのではなく、昨季のベースを残しながら必要な部分に手を入れました。

まず目につくのはフロントコートです。

横浜ビー・コルセアーズで2シーズンを過ごしたゲイリー・クラーク選手が加入。身長200cmながら3番、4番をこなし、リバウンドにも強いタイプです。

さらに211cmのマークイーズ・ボールデン選手がBリーグ初挑戦。NBA、Gリーグなどでキャリアを積んできたビッグマンで、桜井良太GMも加入発表時に、攻撃だけでなく昨季の課題だった守備面での貢献にも期待を寄せています。

そしてジョン・ハーラー選手も残留しました。

昨季は49試合に出場し、平均10.9得点、8.5リバウンド。3月に負傷して一時離脱したものの、シーズン終盤には復帰しています。ボールデン、クラーク、ハーラー。タイプの違う3人をどう使うかは、今季を見るうえでかなり面白いポイントです。

ウイングには横浜BCから松崎裕樹選手が加入しました。192cmのサイズとフィジカルを生かしたディフェンスに加え、トランジションでの展開力も持ち味。横浜BCでは4シーズンを過ごしており、クラーク選手とは昨季までチームメートでした。

バックコートにはアルティーリ千葉から大崎裕太選手。信州ブレイブウォリアーズで4シーズン、A千葉でも4シーズンを過ごした経験豊富なガードです。

島谷怜選手を中心に、富永啓生選手、ドワイト・ラモス選手、市場脩斗選手らがいるバックコートに大崎選手が加わったことで、選択肢はさらに増えました。

派手な総入れ替えではありません。昨季37勝を挙げたチームの輪郭を残しながら、必要なところに違うタイプを足した。そんなオフだったように見えます。

ロイブルHC続投。そして2年続けて新加入選手がキャプテンに

指揮を執るのは、昨季に続いてトーステン・ロイブルHCです。

レバンガ北海道創設初年度の2011-12シーズンに初代ヘッドコーチを務めた人物で、昨季再び北海道の指揮官に就任。37勝を挙げ、クラブ史上最高勝率を記録しました。

今季はその2年目です。

昨季作ったものを一度壊してやり直す必要がないことは大きいでしょう。特に守備は、選手個々の能力以上にチームとしての約束事や連係が問われます。そこにどこまで上積みできるかが問われます。

もうひとつ興味深いのがキャプテン人事です。

9月9日、クラブは今季のキャプテンに新加入のゲイリー・クラーク選手、副キャプテンに島谷怜選手が就任すると発表しました。

実は北海道では、昨季も加入1年目だったケビン・ジョーンズ選手が選手投票でキャプテンに選ばれています。

つまり2シーズン続けて、新加入の外国籍選手がキャプテンを務めることになります。

単なる偶然と見ることもできますが、経験豊富な外国籍選手にチームの中心的な役割を託すのは、今の北海道らしいチーム作りのひとつなのかもしれません。

そこを北海道出身で、すでにチームの司令塔となっている島谷選手が副キャプテンとして支える。この組み合わせも今季のチームを象徴するものになりそうです。

編集部の見どころ

まず見たいのは、やはり守備です。

昨季の平均86.7失点をどこまで減らせるか。

ボールデン選手のサイズ、クラーク選手の機動力、ハーラー選手のリバウンド力。個々を見れば、守備を改善する材料はあります。

ただし、ビッグマンを入れ替えただけで失点が減るほど簡単ではありません。

トランジションで誰が戻るのか。ピック&ロールをどう守るのか。ヘルプに出た後を誰が埋めるのか。昨季より数点削るためには、こうした細かな部分を60試合続ける必要があります。

攻撃については、すでに平均88点を超えています。

これを大きく落とさず、失点だけを減らせるのが理想です。逆に守備を意識するあまり、昨季の良さだったテンポまで失ってしまえば北海道らしさが薄れてしまう。

「速さを残して、どう守るか」。

ロイブルHCが今季どんな答えを出すのか、そこに注目したいと思います。

そして今季は、もうひとつ見逃せない要素があります。

B.PREMIERでは外国籍選手のオンザコートがフリーになります。北海道にはクラーク、ボールデン、ハーラーという3人の外国籍選手がそろいました。

これまでとは選手起用の前提そのものが違います。

3人を同時に使う時間帯を作るのか。相手によって組み合わせを変えるのか。あるいは機動力を優先してクラーク選手を3番で使うのか。

さらにアジア特別枠にはドワイト・ラモス選手がいます。

北海道の補強を単純に「高さを足した」と見るよりも、新しいレギュレーションの中でサイズと機動力をどう組み合わせるか。そのためのロスターを作った、と考えた方が面白そうです。

もうひとつ、序盤戦ではクラーク選手と松崎選手にも注目したいところです。

2人は昨季まで横浜BCでプレーしていました。新加入選手が4人いる中で、すでに互いのプレーを知っている2人が同時に入ってくることは、チーム作りのスピードという意味では小さくありません。

昨季はチャンピオンシップまであと一歩でした。

だからこそ今季は、「昨季より強くなったか」を語るために何十試合も待つ必要はないのかもしれません。僅差のゲームを昨季よりひとつ多く拾えるか。上位クラブを相手にもうひと押しできるか。そうした場面に変化が出れば、37勝から先の景色も見えてきます。

開幕は9月26日(土)14時05分。

ホームの北海きたえーるに、昨季西地区2位、43勝を挙げたシーホース三河を迎えます。翌27日(日)も同カードです。

昨季リーグ屈指の攻撃力を見せた北海道が、B.PREMIER元年にどんなチームへ変わったのか。

その答えを見るには、申し分のない相手です。

選手情報・成績はB.LEAGUE公式サイトおよびレバンガ北海道公式サイトの発表をもとに作成。勝敗・得失点は2025-26シーズンのB1順位表(B.LEAGUE公式)の数値です。戦力分析は編集部の見解・予測であり、客観的な事実の報道ではありません。