B.ONEクラブ紹介 第3回 北地区・北から順に

山形ワイヴァンズ

2026-27シーズン開幕ロースターを一挙紹介。戦力の見どころをまとめます。

2026-27シーズン ロースター
#選手名POSメモ
0樋口蒼生PG新加入新潟から
1大森康瑛SF新加入東京SRから
5ジョシュ・マッセイF/SF新加入外国籍
7中田嵩基PG残留
8村上慎也PG残留
10陳岡燈生PG/SG残留
11白戸大聖SG残留
13阿部龍星PG/SG残留
22伊集貴也PG新加入湘南から
24広瀬翔一C/PF残留
32イ・ジョンヒョンC/PF残留アジア特別枠
44ダコタ・クインC/PF新加入外国籍
93ノア・ウォーターマンC/PF残留外国籍

登録13人のうち新加入は5人、外国籍3人・アジア特別枠1人。「残留」「新加入」は、B.LEAGUE公式サイトの「クラブ所属履歴」に載る2025-26シーズンの登録クラブと照合して分類しています(シーズン途中に加入した選手は「残留」と表示されます)。バッジはリーグ登録国籍にもとづき、日本以外の国籍を「外国籍」、B.LEAGUEが定めるアジア特別枠の14の国と地域の国籍を「アジア特別枠」、公式に帰化選手と発表されている選手を「帰化選手」としています。

戦力分析

2026-27シーズンのB.ONEを北から見ていくこの連載。第3回は山形ワイヴァンズです。所属は北地区。

昨季15勝を語るとき、山形は負傷者の多さまで含めて見なければならない

2025-26シーズンはB2で15勝45敗。平均得点は74点台、失点は83点台で、攻守の両方に改善余地を残した。さらに負傷者が重なり、同じメンバーで戦い続けられない難しさも抱えた。

60試合のレギュラーシーズンでは、数試合のアップセットより、同じ強度を何度繰り返せるかが順位を作ります。新カテゴリー初年度だからこそ、ネームバリューより再現性、派手な補強より役割の明確さが効いてくるはずです。

北地区は、昨季B2で42勝しファイナルまで進んだ福島と、B1を戦った越谷が二つの基準になる。その下に、青森、岩手、山形という昨季20勝未満のB2組が並ぶ。カテゴリーは同じになったが、スタート地点は同じではない。60試合を通じて、この差がどこまで縮まるかが地区全体の見どころになる。

今オフの編成――「何を変え、何を残したか」

ヘッドコーチは石川裕一。石川裕一HCが続投。阿部龍星をはじめ既存のガード陣を残しながら、大森康瑛、ジョシュ・マッセイ、イ・ジョンヒョン、ダコタ・クイン、ノア・ウォーターマンらを加えた。13人の構成は、昨季よりサイズと得点の選択肢を増やしている。

新加入選手の名前を並べるだけでは、今オフの狙いは見えません。大切なのは、昨季の弱点に対して誰を加え、昨季うまくいった部分を誰に託したのかです。B.ONEは相手の出身カテゴリーが週ごとに変わるため、特定のタイプだけに強い編成では60試合を乗り切れません。

コート上で変わるべきところ

山形は速さだけで押し切るチームではない。ボールを動かしながら相手の守備をずらし、ペイントへ入った後にもう一度外へ展開できるかが重要になる。インサイドに厚みが出たことで、昨季よりハーフコートで我慢できる時間は増やせるはずだ。

新シーズン序盤は、完成度の高いクラブほど有利です。逆に大きく入れ替えたチームは、個々の能力が高くても、守備のローテーションや終盤の約束事で時間が必要になる。山形ワイヴァンズがどちらのタイプなのか、その答えは最初の数節でかなり見えてくるはずです。

60試合をどう勝つか

B.ONEは一度の大勝で評価が決まるリーグではありません。2連戦の初戦で対策され、翌日に修正してもう一度戦う。遠征が続く中でコンディションを整え、主力が不調でも別の選手で勝つ。そうした「普通の強さ」を何回再現できるかが、最終順位を作ります。

北地区は、B2準優勝の福島、昨季B1の越谷がいる一方、青森・岩手・山形は昨季20勝未満だった。同じ再建組との直接対決を確実に拾いながら、上位2クラブからどれだけホームで勝ちを奪えるか。山形が順位を一気に上げるなら、そこが入口になる。

ロスターから見える勝ち筋

数字には表れにくいですが、山形ワイヴァンズの今季を左右するのは「誰と誰を一緒に使うか」だと思います。同じ選手でも、隣にいるガードやビッグマンが変われば役割は変わる。シュートを増やすのか、スクリーンをかける側へ回るのか、相手のエースを守るのか。新しいロスターの答えは、個人の平均得点よりラインナップの相性に出てきます。

特に2連戦では初日に通った形が翌日に消されます。そのとき、ベンチから違う特徴の選手を入れて試合の景色を変えられるか。60試合を通じて一つのベストラインナップを探すだけでなく、相手ごとの「勝てる5人」を増やしていけるチームほど強い。その点で山形ワイヴァンズの起用法は追いかける価値があります。

B.ONE初年度だからこそ問われる対応力

B.ONEでは「前節までうまくいっていた」が安心材料になりすぎません。対戦相手の出自がB1、B2、B3と混ざり、得意なテンポもサイズ感も違うからです。ゲームプランを準備する力はもちろん、予定が外れた後にコート上で答えを探せる選手がいるかが大事になります。タイムアウトを待たずに守り方を変えられるチームは、接戦で強い。

山形ワイヴァンズについても、序盤の完成度だけで評価を固定したくありません。60試合なら負傷や不調は避けられず、若手が役割を広げる時期も来ます。開幕時の序列が春まで同じでないこと自体、強いチームにはよくあることです。

開幕直後に見たいもの

新カテゴリーの初年度は、最初の数節だけで「強い」「苦しい」という印象が固まりやすいものです。ただ、本当に見たいのは勝敗だけではありません。タイムアウト後に何を選ぶのか、連続失点したとき誰が声を出すのか。山形ワイヴァンズが苦しい時間にどんな反応を見せるかで、今季の輪郭はかなり分かります。

「新リーグだから横一線」ではない

カテゴリーの名前は変わりましたが、25クラブが同じ地点からスタートするわけではありません。昨季まで積み上げた勝ち方、苦しい試合の経験、主力同士の連携は、そのまま今季へ持ち越されます。山形ワイヴァンズにとって大切なのも、B.ONE用に何もかも新しくすることではなく、自分たちがすでに持っている武器を見極めることです。そのうえで足りない部分だけを更新できれば、シーズン途中に迷走しにくい。新しい看板の下で、過去を捨てるのではなく使い切れるかが問われます。

見どころ

最大のテーマは「普通に戦える日を増やすこと」だと思う。昨季は負傷やコンディションの影響で、プラン通りのローテーションを組めない試合が多かった。今季、主力がそろった状態を長く保てれば、15勝という昨季の数字だけを基準にする必要はない。

ここで見たいのは、補強選手が何点取るかだけではありません。昨季なら崩れていた時間帯で失点を止められるか、終盤に誰がボールを持つのか、ベンチから出た選手が強度を落とさないか。シーズンを通じて見ると、そうした細部の方が勝ち数へ直結します。

初代B.ONEの順位表には、昨季まで別々のカテゴリーにいたクラブが並びます。その中で山形ワイヴァンズがどこへ入るのか。開幕前の材料だけでも、十分に見る理由のあるチームです。

もう一つの視点

今季はカテゴリー再編の初年度で、過去の「昇格」「降格」という言葉だけでは説明しきれないシーズンです。昨季の所属が違うクラブ同士が同じ順位表へ入り、対戦経験の少ない相手とも繰り返し戦います。そのため、スカウティングされた後にどう修正するか、シーズン途中でローテーションをどう変えるかも重要になります。山形ワイヴァンズにとっても、開幕時点の完成形を守り続けるのではなく、60試合の中でチームを更新していけるかが問われます。

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## 2026-27シーズン ロスター

| # | 選手名 | POS |

|---:|---|---|

| 0 | 樋口蒼生 | PG |

| 1 | 大森康瑛 | SF |

| 5 | ジョシュ・マッセイ | F/SF |

| 7 | 中田嵩基 | PG |

| 8 | 村上慎也 | PG |

| 10 | 陳岡燈生 | PG/SG |

| 11 | 白戸大聖 | SG |

| 13 | 阿部龍星 | PG/SG |

| 22 | 伊集貴也 | PG |

| 24 | 広瀬翔一 | C/PF |

| 32 | イ・ジョンヒョン | C/PF |

| 44 | ダコタ・クイン | C/PF |

| 93 | ノア・ウォーターマン | C/PF |

※ロスターは2026年9月22日〜23日時点のBリーグ/各クラブ公式発表を基準に整理しています。開幕直前の登録変更、インジュアリーリスト等により変更となる場合があります。

選手情報・登録国籍・クラブ所属履歴はB.LEAGUE公式サイトおよび各クラブ公式サイトの発表をもとに作成。勝敗は2025-26シーズンの順位表(B.LEAGUE公式)の数値です。戦力分析は当サイトの見解・予測であり、客観的な事実の報道ではありません。ロースターは登録変更・インジュアリーリスト等により変動するため、最新の情報は各クラブ公式サイトをご確認ください。