B.PREMIERの「5,000席」はどう数えているのか

公開: 2026年9月26日

B.PREMIERに参入した26クラブが、どこで試合をしているのか。ホームアリーナを1つずつ調べて並べました。調べているうちに、当初やろうとしていた「収容人数ランキング」が作れないことが分かり、代わりに「Bリーグが席数をどう数えているのか」のほうが本題だと気づきました。その話から始めます。

B.PREMIERの条件は「5,000席以上」。その数え方が公開されている

B.PREMIERに参入するには、ホームアリーナが一定の基準を満たす必要があります。B.LEAGUEが公開している「ホームアリーナ検査要項(2026-27シーズン B.PREMIER用)」には、こう書かれています。

5,000席以上の観客席数を有する

ここで大事なのは、「5,000席」の数え方まで要項に定められていることです。席数に算入できるのは次のものです。

逆に、施設・消防が認可していない座席と、販売しない座席は除外されます。ベンチ形状の席は幅400mmを1席として数えます。

つまりこの5,000席は、「その建物に常設されている座席の数」ではありません。試合のたびに組む仮設席も、クラブが持ち込むイスも、立見も入った数字です。ここを押さえておかないと、次の表が読めません。

施設の公表値が5,000に届かない会場が、5つある

各アリーナの公式サイトや自治体の資料に載っている収容人数を集めると、こうなりました。

クラブアリーナ公表値その数字が指すもの
宇都宮ブレックスとちぎん・ブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館)2,098主競技場の最大収容人数2,098人(2階既存固定席)。アリーナ床面の仮設席は含まない
シーホース三河ウィングアリーナ刈谷2,3762階固定席1,576席+1階可動席800席の合計。単一の「収容人数」表記は公式になし
京都ハンナリーズにっしんでんきアリーナ京都(京都市体育館)2,500観客席数2,500席。固定席/可動席の内訳は公式に記載なし
三遠ネオフェニックス豊橋市総合体育館3,0001階移動席1,000席+2階観客席2,000席の合計。単一の「収容人数」表記は公式になし
茨城ロボッツアダストリアみとアリーナ(東町運動公園体育館)3,638メインアリーナ観覧席3,638席(固定1,980席+可動1,548席+車いす8席+スイートルーム102席)

5クラブとも、施設が公表している数字は5,000を下回っています。それでも全クラブがB.PREMIERに参入しています。矛盾しているように見えますが、そうではありません。

理由は前の節のとおりです。たとえば宇都宮ブレックスの会場は「主競技場の最大収容人数2,098人(2階既存固定席)。アリーナ床面の仮設席は含まない」で、アリーナの床面に組む仮設席が入っていません。シーホース三河と三遠ネオフェニックスの会場に至っては、そもそも施設側が単一の「収容人数」を公表しておらず、固定席と可動席の数を足した値です。

施設の公表値と、リーグが検査で数える席数は、別物だということになります。この表を「アリーナの大きさ順」として読むことはできません。

バスケットボール専用のアリーナは、1つもなかった

26クラブが使う会場は25。アルバルク東京と東京サンロッカーズが同じTOYOTA ARENA TOKYOを使っているためです。

この25会場を「バスケットボール専用か、多目的か」で分けようとしたのですが、公式に「バスケットボール専用」と書かれている会場は1つもありませんでした。市民体育館、県立の総合体育館、コンサートやMICEにも使う大型アリーナ。すべて他の用途と兼用です。

新しく建った会場も例外ではありません。2025年開業のIGアリーナは公式に「ハイブリッドエンターテインメントアリーナ」、TOYOTA ARENA TOKYOはスポーツ・コンサート・MICEの3つの利用プランを掲げています。バスケットボールのためだけに建てられた会場は、B.PREMIERにはまだありません。

そのぶん、「バスケットボール開催時は何席か」を公表している会場も少なく、26クラブ中6クラブの会場だけでした。残りは施設全体の最大収容だったり、固定席の数だったりします。

2024年以降に開業した会場が6つ。1980年の体育館も現役

開業年を見ると、入れ替わりの時期に来ていることが分かります。

2024年以降に開業した会場が6つあります。LaLa arena TOKYO-BAY、TOYOTA ARENA TOKYO、横浜BUNTAI、IGアリーナ、GLION ARENA KOBE、HAPPINESS ARENA。このうち3つは2025年の開業です。

一方で、最も古いのは宇都宮ブレックスが使うとちぎん・ブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館)で1980年。1980年代・1990年代に建てられた体育館を本拠地にしているクラブも複数あります。同じカテゴリーの中に、40年以上の開きがある建物が混在しています。

なお、開業年を公式に確認できなかった会場が3つあります(一覧では「—」と表示しています)。自治体・施設・指定管理者のいずれの公式資料にも建設年の記載が見当たらなかったもので、推測では埋めていません。

26クラブのホームアリーナ一覧

施設の公表値が大きい順に並べています。繰り返しになりますが、この順番はアリーナの大きさの順ではありません。数字が何を指すかは会場ごとに違うので、右の欄とあわせて見てください。

クラブアリーナ所在地公表値その数字が指すもの開業
名古屋ダイヤモンドドルフィンズIGアリーナ名古屋市北区15,000バスケットボール時15,000人(着席)。最大収容は1万7千人(立ち見含む)2025年
レバンガ北海道北海きたえーる(北海道立総合体育センター)札幌市豊平区10,000収容人員(最大10,000人)=固定席4,000席+移動席・仮設席5,908席2000年
千葉ジェッツLaLa arena TOKYO-BAY船橋市10,000収容客数約10,000人(アリーナ全体)2024年
アルバルク東京TOYOTA ARENA TOKYO江東区青海10,000バスケットボール利用時/合計約10,000席(可動席をすべて展開した場合)2025年
東京サンロッカーズTOYOTA ARENA TOKYO江東区青海10,000バスケットボール利用時/合計約10,000席(可動席をすべて展開した場合)2025年
神戸ストークスGLION ARENA KOBE神戸市中央区10,000収容客数 約10,000人。運営会社の施設案内では全体収容人数11,000人2025年
広島ドラゴンフライズ広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館 大アリーナ)広島市中区10,000固定席 約4,400席(最大収容人数約10,000人)1994年
琉球ゴールデンキングス沖縄サントリーアリーナ(旧称 沖縄アリーナ)沖縄市8,768バスケットボール構成 合計8,768人(コートサイド962/スイート400/スタンド6,976/立ち見430)。沖縄市公式の施設概要は最大10,000人2021年
佐賀バルーナーズSAGAアリーナ佐賀市8,400メインアリーナ観客席は約8,400席。固定席/可動席の内訳は公式に非公表2023年
アルティーリ千葉千葉ポートアリーナ千葉市中央区7,512収容人数7,512人(固定席4,380席)。B.PREMIER要件のため改修中で、改修後の席数は未公表1991年
仙台89ERSゼビオアリーナ仙台仙台市太白区7,200最大収容人数7,200人(通常座席数は4,660席)2012年
大阪エヴェッサおおきにアリーナ舞洲大阪市此花区7,056観客席7,056席(固定4,236+電動可動1,584+仮設椅子1,122+ボックス24+身障者24+可動引出66)—
川崎ブレイブサンダース東急ドレッセとどろきアリーナ(川崎市とどろきアリーナ)川崎市中原区6,5001階移動席3,500席+2階固定席1,600席+3階固定席1,400席の合計1995年
長崎ヴェルカHAPPINESS ARENA長崎市6,000約6,000席。バスケ開催時/最大収容などの区分表記はなし2024年
秋田ノーザンハピネッツCNAアリーナ☆あきた(秋田市立体育館)秋田市5,034メインアリーナ観覧席の合計(固定2,468席+ロールバックスタンド900席+移動式仮設席1,666席)1994年
滋賀レイクス滋賀ダイハツアリーナ大津市5,018観客席 約5,018席(1階と2階の合計)。滋賀県公式は「約5,000席(仮設席含む)」2022年
信州ブレイブウォリアーズホワイトリング(長野市真島総合スポーツアリーナ)長野市5,008メインアリーナ観客席5,008席(改修前の公式値)1999年
群馬クレインサンダーズオープンハウスアリーナ太田(太田市運動公園市民体育館)太田市5,000プロバスケットボール興行時は5,000席以上を確保2023年
横浜ビー・コルセアーズ横浜BUNTAI横浜市中区5,000観客席収容人数 約5,000席2024年
富山グラウジーズYKK AP ARENA(富山市まちなかアリーナ)富山市5,000第1アリーナ 5,000席。2026年10月1日リニューアルオープン1999年
島根スサノオマジックバンダイナムコアリーナ松江(松江市総合体育館)松江市5,000立ち見を含めて5,000人、着席時は4,654人2016年
茨城ロボッツアダストリアみとアリーナ(東町運動公園体育館)水戸市3,638メインアリーナ観覧席3,638席(固定1,980席+可動1,548席+車いす8席+スイートルーム102席)2018年
三遠ネオフェニックス豊橋市総合体育館豊橋市3,0001階移動席1,000席+2階観客席2,000席の合計。単一の「収容人数」表記は公式になし1989年
京都ハンナリーズにっしんでんきアリーナ京都(京都市体育館)京都市右京区2,500観客席数2,500席。固定席/可動席の内訳は公式に記載なし—
シーホース三河ウィングアリーナ刈谷刈谷市2,3762階固定席1,576席+1階可動席800席の合計。単一の「収容人数」表記は公式になし—
宇都宮ブレックスとちぎん・ブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館)宇都宮市2,098主競技場の最大収容人数2,098人(2階既存固定席)。アリーナ床面の仮設席は含まない1980年

アクセス

観に行くときの参考に、公式の案内をそのまま載せておきます。

クラブアリーナアクセス
アルティーリ千葉千葉ポートアリーナ千葉都市モノレール「市役所前駅」より徒歩8分
アルバルク東京TOYOTA ARENA TOKYOゆりかもめ「青海」駅より徒歩4分
シーホース三河ウィングアリーナ刈谷JR・名鉄「刈谷駅」からバス「刈谷総合運動公園」下車
レバンガ北海道北海きたえーる(北海道立総合体育センター)札幌市営地下鉄東豊線「豊平公園」駅と地下連絡通路で直結
茨城ロボッツアダストリアみとアリーナ(東町運動公園体育館)水戸駅北口からバス「東原一丁目」下車 徒歩4分
宇都宮ブレックスとちぎん・ブレックスアリーナ宇都宮(宇都宮市体育館)LRT「駅東公園前」停留所より徒歩約7分
横浜ビー・コルセアーズ横浜BUNTAIJR「関内駅」南口より徒歩6分
京都ハンナリーズにっしんでんきアリーナ京都(京都市体育館)阪急京都線「西京極」駅から徒歩約10分
群馬クレインサンダーズオープンハウスアリーナ太田(太田市運動公園市民体育館)太田駅南口からバス「運動公園野球場」下車 徒歩5分
広島ドラゴンフライズ広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館 大アリーナ)路面電車「紙屋町西」または「原爆ドーム前」下車
佐賀バルーナーズSAGAアリーナJR佐賀駅から徒歩約15分
三遠ネオフェニックス豊橋市総合体育館JR・名鉄「豊橋」駅東口からバス20分「総合スポーツ公園」下車
滋賀レイクス滋賀ダイハツアリーナJR「瀬田駅」からバスで約15分
秋田ノーザンハピネッツCNAアリーナ☆あきた(秋田市立体育館)秋田駅西口からバス約20分、「市立体育館前」下車 徒歩1分
信州ブレイブウォリアーズホワイトリング(長野市真島総合スポーツアリーナ)JR長野駅東口から車で約20分(徒歩圏の最寄り駅なし)
神戸ストークスGLION ARENA KOBEJR「三ノ宮駅」より徒歩約20分/ポートライナー「ポートターミナル駅」徒歩約13分
仙台89ERSゼビオアリーナ仙台「長町駅」より徒歩5分
千葉ジェッツLaLa arena TOKYO-BAYJR京葉線・武蔵野線「南船橋駅」より徒歩6分
川崎ブレイブサンダース東急ドレッセとどろきアリーナ(川崎市とどろきアリーナ)JR南武線「武蔵中原駅」より徒歩15分
大阪エヴェッサおおきにアリーナ舞洲JRゆめ咲線「桜島駅」からバス「おおきにアリーナ舞洲前」下車
長崎ヴェルカHAPPINESS ARENA長崎駅から路面電車で約3分、徒歩で約10分
島根スサノオマジックバンダイナムコアリーナ松江(松江市総合体育館)JR松江駅から徒歩約20分/バス「北公園」下車
東京サンロッカーズTOYOTA ARENA TOKYOゆりかもめ「青海」駅より徒歩4分
富山グラウジーズYKK AP ARENA(富山市まちなかアリーナ)JR富山駅北口より徒歩5分
名古屋ダイヤモンドドルフィンズIGアリーナ名古屋市営地下鉄「名城公園駅」4番出口すぐ
琉球ゴールデンキングス沖縄サントリーアリーナ(旧称 沖縄アリーナ)鉄道駅なし。バス「沖縄市運動公園前」下車 徒歩約5分

鉄道の駅から歩ける会場ばかりではありません。沖縄サントリーアリーナには最寄りの鉄道駅がなく、ホワイトリングも公式のアクセス案内に徒歩圏の駅が書かれていません。バスか車が前提になります。

調査方法とデータの出典

アリーナ情報の出典

アリーナ名・所在地・収容人数・アクセス・開業年は、各クラブ公式サイト、アリーナ公式サイト、および自治体の公式資料を1クラブずつ確認して転記しました。百科事典やまとめサイトは使っていません。確認日は2026年9月26日です。

「5,000席以上」の基準とその数え方は、B.LEAGUEが公開している「ホームアリーナ検査要項(2026-27シーズン B.PREMIER用)」の記載によります。

集計のルール

  • 対象はB.PREMIERに参入する26クラブです。
  • 複数の会場を使い分けているクラブは、主催試合数が最も多い会場を1つ選びました。他の会場は集計に含めていません。
  • 収容人数は施設側が公表している数字をそのまま載せ、それが何を指すかを1件ずつ併記しています。数字を揃えるための換算はしていません。
  • 「専用/多目的」は、公式に「バスケットボール専用」と明記されているかどうかで判定しました。

この集計でできないこと

クラブごとの「リーグが認定した席数」は載せられません。B.LEAGUEはホームアリーナ検査の結果を、クラブ別の席数としては公表していないためです。このページに載っているのは施設側の公表値であって、検査で数えられた席数ではありません。

したがって会場の大きさを順位づけることも、稼働率を計算することもできません。分母が揃っていないからです。

また、改修中・改修予定の会場が複数あります。千葉ポートアリーナはB.PREMIER要件のため改修中、ホワイトリングも改修中で、いずれも改修後の席数は未公表です。これらは改修前の公式値を載せています。

本ページは各クラブ・アリーナ・自治体およびB.LEAGUEの公表資料をもとに当サイトが独自に整理したもので、B.LEAGUEおよび各クラブとは関係のない非公式の集計です。アリーナの使用状況はシーズン途中でも変わります。最新の会場は各クラブ公式サイトをご確認ください。誤りにお気づきの場合はお問い合わせよりお知らせください。